日経WOMAN 取材で思ったこと

今日はイーク表参道で 雑誌 日経WOMANの取材がありました。日経WOMAN や日経Health は働く女性が読みたくなる誌面であり、今回お役に立てるということで楽しみにしておりました。編集者の方がたまたま知人の知人だったり、ライターの方も以前お会いしたことがある方だったりもして、とても和やかな時間となりました。

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今回の取材で、目から鱗が落ちるようなことをお聞きしました。
先日、日経WOMANの座談会で、働く女性たちがざっくばらんにからだの悩みについて話していたときのこと。
「基礎体温を測らずに排卵しているか、いつごろ排卵なのかを知る方法はないの?」
こんな声があったそうです。
婦人科の医者である私にしてみたら、排卵のある生理かどうかを確かめるために「毎朝基礎体温を測定し、グラフにする」ことがあたりまえのことすぎて、他の方法を考えてみたこともなかったし、ちょっと驚いたりもしました。
確かに、産婦人科医になって数年たった頃、私も同じようなことを考えたことがありました。分娩監視装置といって、お産の時に赤ちゃんの元気さをチェックし続けるモニターがあります。おかあさんのおなかに器具をくっつけて、おなかの中にいる赤ちゃんの心拍をキャッチしてそれをグラフ化し、お産の経過中ずっと赤ちゃんの元気さを確認するわけですが、この仕組み自体少なくともここ10年は変わっていない、つまり新たな良い方法が提案されていない検査方法です。お産中に赤ちゃんの状態を知ることは安全なお産のために必須であり、これから先もなくてはならない検査であるにも関わらず、昔からの検査方法が踏襲されているのにはきっと理由があるのだろうと思います。赤ちゃんやおかあさんに侵襲があってはいけないわけで、これ以上の検査方法はないのかもしれません。でも、当時の私は、真剣にもっといい方法がないかを考えたものです。
現場の声を聴く、生の声を聴く って大事ですね。
生理不順だったら基礎体温測ってあたりまえ、排卵の時期を知りたかったら基礎体温つけてあたりまえ、「あたりまえ」に慣れてしまっていた自分に気づきました。そしてこんな不便だなって気持ちや、~だったらいいな なんて思いから新しいアイデアって生まれるんだよな、なんて自分を励ましてみたり。
これからも柔軟なあたまで物事に対峙していきたいと思いました。

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