骨盤底筋に関する勉強会

先日、女性泌尿器科に関する勉強会に参加しました。女性泌尿器科とは聞きなれない名称かもしれませんが、女性の子宮脱など臓器脱(=本来あるべき位置よりも重力に従ってさがってしまった状態) や骨盤底筋に関する問題を多く取り扱う専門科です。婦人科医にできる方法でいろいろ治療をトライしてみても、姑息的な治療では改善がみられない症例を女性泌尿器科と呼ばれる科へご紹介し、改善・著効がみられたというケースを何例も知っています。

また、運動指導をする立場の者としても骨盤底筋についての知識を正しく、かつ世の中で知られている以上の知識を持っている必要があるため、産婦人科という枠を超えての勉強をさせていただいています。

妊娠中から産後にかけて、90%の方に尿漏れの自覚があるそうです。
産後1年で90%の方の尿漏れはなくなるけれども、40歳を超えると全身の筋肉量が落ちていくのと同じように骨盤底筋の機能は落ち、さらに50歳で閉経を迎えると尿漏れがふたたび始まってしまうそうです。閉経後、平均30年余を生きる私たちにとって、骨盤底筋はより強く意識すべきパーツと言えます。

フィットネスの世界でも運動指導の現場でも、「骨盤」「骨盤底」「骨盤底筋」「骨盤底筋群」というワードをよく耳にしますし、大切なはたらきを持っているパーツであることは間違いありません。しかも世の中の意識の高い方たちに響くワードであるために、メソッドであれ題名であれ商品名であれ、「骨盤」というワードをくっつけることがそのまま集客につながったり売り上げにつながってしまったりするのも現状です。

私自身、女性泌尿器科医による勉強会(対象:医者)以外に、整形外科医によるセミナー(対象:運動指導者など)、産婦人科医によるセミナー(対象:マタニティヨガインストラクター)、ピラティスインストラクターによるセミナー、理学療法士によるセミナーなどなど骨盤底、骨盤底筋というキーワードを持つ勉強会に数かぎりなく参加してきました。しかし、私がいくつも抱いてきた「骨盤底、骨盤底筋」に関する質問に、100%もしくはそれ以上納得できる回答をくださった先生は残念ながらいませんでした。「骨盤底・骨盤底筋」は目に見えない場所だからこそ目に見えるように、手に取るように知りたい のにも関わらずその願いはかなわない。そんなもどかしさを感じながら過ごしてきました。

そこで頼りになるのが解剖学者だったり、放射線科の医者だったり、生理学者だったり。そんな彼らの力をおかりし、徹底的に骨盤底筋について学んだものをアウトプットしていきたいと考えています。ご興味のある方、どうぞお楽しみになさってくださいね!

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