日本産科婦人科学会学術集会

年に一度の日本産科婦人科学会学術集会に参加しています。今年は東京での開催であり、日常生活の中で参加できるありがたさを感じています。産婦人科医であれば多くの人が参加する学会であり、慈恵のみんな、名古屋の先輩方にもお会いできる楽しみな機会。 毎年、新緑の気持ちいい季節の開催です。



現在、内科外科麻酔科小児科など多くの科で「専門医」の資格を画一化するための過渡期にあり、産科婦人科専門医についても これまでのようにとりあえず学会に来ていればそれでOK というような甘い感じはなくなっています。専門医資格更新のためには、幅広い分野別に指定されたセッションを一定数以上 受ける必要があります。

学会大好きな私にとってはまったく問題ないわけですが、地方の先生方や学会に参加する習慣がない医者にはハードルが高くなったとも言えます。ただ、「専門医」が持つ知識の水準をキープし底上げしていくためには、いい改革なのではないかと思っています。

今回、一番印象に残った発表は「妊娠期のうつとマタニティブルー」、「日本の女性の健康と子宮頸がんワクチン 今どう考えるべきか」の2セッション。どちらも精神科医、小児科医が私たち産婦人科医のために話してくれるという、とても貴重な機会でした。学会で産婦人科医からの発表を聞くことは、新しい知見を知るために当然有意義なものですが、 他科の先生から専門とする当該科の分野について聞くことは、私にとって新しい刺激となりました。



どちらの話題も、私の診療やそれ以外の活動に直結する もしくは後ろだてとなるお話し。そんな話題を、産婦人科医としての見方ではない角度から聞かせていただけることは、これからの私の話しに、さらなる厚みを持たせることにつながります。ありがたいことです。

ここ2年ほど シンポジウムにまでなっていた女性アスリート関連の報告は影をひそめ、やはり女性スポーツの分野は、日本産科婦人科学会という最大規模の学会においてはまだまだブーム的な扱いなのかなぁと、ちょっとだけ淋しい気持ちにもなりましたが、ご一緒したJISSの能勢先生とは今年度のJISSの取り組みや問題点についてブレストでき、いい時間をいただきました。

引き続き楽しみながら学んでまいります。

関連記事