指導者養成講座 という仕組みに思う
私はこの秋に、はじめて指導者養成講座を担当することになります。この件にまつわる思いを書き記したいと思います。
つまり、いただける資格というものはがんばって積み重ねた先に、あとからついてくるもの。資格ありきで勝負はできないでしょ、ということ。こんなような意見は、これまでも多くの方がいろいろなかたちで表現しておられます。その通りだと思うし、すでに今の時代、資格を持てたからそれだけでなんとかなっていく なんて考えている人の方が少数派になっているとも感じています。
少々話しは逸れますが、医者の世界にだってこのビジネスモデルはそのまま構築されています。
医者の世界こそ、興味があって、好きで、患者さんのため社会のためになるからと学んだその先に資格がついてきました、であってほしいものです。 少なくとも私自身は、自分がお世話になる学会をそのように選んでいます。
これまでに、ヨガの指導者養成講座を開催しましょう、開催してください というお話しは何度もあり、何度となくお断りをしてきました。なぜなら、指導者養成講座のあとに発行される”厚紙”に、その値段だけの価値を見出せずにいる自分がいたから。同じ内容のワークショップを、”厚紙”なしのお値段でやったらいいじゃないの、と。
でも今回、これからの日本にこの分野の指導者が本当に必要だから、この分野ならやろう、そう思ってご依頼をお受けした。それだけの覚悟を持ってお受けした指導者養成講座が秋に開催となるわけです。
実は、9月10月にわたって開催する「骨盤底筋トレーニングヨガ指導者養成講座」 このイントロダクションにあたる講座を今週末に開催します。こちらのBlogではまったく紹介すらしていないその講座は、あっという間の満員御礼をいただいており、みなさんからの期待を感じていないといったら嘘になります。その期待が、なにか新しい内容のことを学びたい、なのか、骨盤底筋について学びたい、なのか、私から養成講座を受けたい、なのか、それは正直わかりません。
つまり、
“厚紙”をもらったら、ちゃんとまわりに教えてよね、広めてよね、伝えてよね、困っている人の役に立ってよね、ということ。
“厚紙”の分を含めたいいお値段を払ってくださった方に、少なくとも”厚紙”の分のペイバックがちゃんとあるように身につけてよね、それを社会で活かしてよね、ということ。
私から”厚紙”を手渡されたんだから、自信持って伝えてよね、ということ。
これが、私がよく言う「みなさんのまわりにいる10人を連れて、元気なお年寄りになっていく」 ひとつの方法。そう言い切れるから、この分野の指導者養成講座 というものの開催をお引き受けしました。
私の思いがみなさんに届きますように。
そして、ヨガの世界に限らず世の中にある指導者養成講座 というものに携わるすべての先生方に、指導者を養成する ということが持つ意味やそこに生じる責任を、今一度 考える機会をお持ちいただけたらと思います。