フィードバックをどう受け取るか
イーク表参道では、受診者の方に向けたアンケートを行い、回収させていただいています。それをもとに月に1回、アンケートの結果をもとに私たちの振り返りを行っています。受診者=サービスを受ける側の生きた声ととらえ、真摯に受け止めさせていただいております。
婦人科Drというカテゴリーで、私に向けたフィードバックもあります。
♦ いちばん不安なことでしたが、安心して聞けました。とてもよかったです。
♦ 慣れない検査で緊張しましたが、リラックスして受けることができました。
♦ ていねいに診てくださった。
♦ 質問に答えてくださるときも診察も、とても丁寧でよかったです。
♦ 安心感がありました。
♦ ゆっくりお話しくださり、聞きやすかったです。
♦ 経腟エコー中に各部位の状態を説明してくださり、ありがたかった。
♦ 分かりやすい説明でよかったです。
♦ 話しやすい。
♦ 良い先生だった。
♦ 予約を入れていなかったのに話を聞いてもらい診察いただけて、とても親切でした。
♦ 分かりやすく説明をしてくださり、安心感があった。
♦ エコー検査を見せて説明してもらえてよかった。
♦ 説明もくわしく、とても好感がもてました。婦人科が女の先生で助かります。
♦ よく話を聞いてくださった。
♦ 話しかけていただきながらの検査だったので不安がなかったです。
♦ 診察も早く、診察中に結果を聞きながらでわかりやすかったです。
♦ 不安を与えないようにしていただきありがとうございました。
♦ 終了後の説明が丁寧でよかった。やさしそうで話しやすかった。
♦ はっきりしていてわかりやすかった。
♦ 優しくてよかったです。
♦ 判りやすく、笑顔で接して頂き、安心感多大。
♦ 検査がスムーズで、終わりのときの声がけや、今何の検査をしているなどの声がけがよかった。
♦ とても元気で優しい先生でよかったです。詳しく説明してくださった。
以上。
改善点などはひとつもありませんでした… ありがたいことです。
婦人科の検査となると、まずは検査を受けるだけでも勇気が必要です。できることなら受けたくない検査でしょうし、初めて婦人科の検査を受ける方の不安たるや相当なものだと思います。婦人科受診したことがある方でも、初めての病院、クリニック、初めて会うDrともなればさらに不安は増すことでしょう。以前の婦人科受診がトラウマになってしまった方もいらっしゃいます。
日本における子宮頸がん検診の受診率の低さを考えると、まずは婦人科の検査を受けにきてくれたことに感謝しなくてはいけないほどだと個人的には思っています。そのくらい、婦人科は敷居が高いということでしょう。
私が婦人科の検査をさせていただく際に、気をつけていることがあります。
♢ 極力、痛みのない診察を。
最初にクスコ診といって、膣を広げて子宮膣部を観察する検査があります。子宮頸がんの検査も、クスコ診をして広げたまま行うものです。このクスコ診のための器具が最初の痛みの原因となることが多いです。ひたすら丁寧に器具を動かす、患者さんが辛そうなときにはここが一番しんどいところだと声をかける。
♢ これから何をするのか、今何をしているのか、伝え続ける。
日本の内診台にはカーテンがある場合が多いです。カーテンの向こうで何が行われようとしているのか、不安にならないわけはありません。診察室で、目を合わせてする会話よりも、内診室で話す言葉の数の方が多いかもしれません。
♢ 異常があった場合には、必ず見込みをお伝えする。
検査方法が現在ほど発達していなかった時代には、『診立て』という言葉が多く使われました。診たところどうなのか。医者のファーストインプレッションです。
卵巣が腫れているけれど、一時的な腫れなのかそうではないのか。常に腫れているもの=腫瘍なら、中身は水なのか血液なのか油なのか。
おりものが気になっているならどんな菌が原因っぽいのか、何日くらいたてば治っていきそうなのか。
フィードバックをどう受け取るか。
アンケートは空欄で出してもまったく構わない形式となっています。多分、たいして問題もなく終了したくらいでは、何も書かずに空欄でおしまいだろうと思いますし、私が患者だったらそうします。
私の職場では、せっかくこのようなフィードバックを受け取るチャンスに恵まれているわけですので、受診者さんからの声を明日からの診療に繋げていこうと思っています。