コラム『ヨガの呼吸で自律神経を整える』

依頼を請けたコラムに『ヨガの呼吸で自律神経を整える』という記事を書きました。

webにアップされましたらみなさまにお知らせいたします。

世の中ではよく“自律神経”という言葉を耳にしますが、自律神経について正しく理解されている方はあまりおられないのが現状です。

そもそも神経系は中枢神経と末梢神経にわけられます。中枢神経は脳と脊髄を指し、末梢神経は体性神経と自律神経を含みます。

神経系
——- 中枢神経 (脳・脊髄)

      |— 末梢神経 ——-体性神経:随意運動

           自律神経 ——- 交感神経

                  |副交感神経

体性神経が自分の意志で調整できるのに対し、自律神経は内蔵や血管など私たちの意識とは関わりなく働いている器官をコントロールする神経です。

汗をかく量の調節は自分でできませんよね?

心臓の筋肉の動きをコントロールすることも自分ではできませんよね?

このように、自律神経は私たちの意志とは無関係に働き、恒常性の維持に貢献しているのです。

自律神経はさらに、交感神経と副交感神経という相反する働きの2つの神経系にわけられます。

交感神経:興奮した時、闘う時に亢進する神経 日中に優位

副交感神経:リラックスしている時に亢進する神経 夜間や睡眠時に優位

この交感神経:副交感神経のバランスは意識しないうちにコントロールされていますが、どちらかの神経だけが優位な状態が長く持続すると自律神経失調症を引き起こす原因になります。

昼間、仕事先でプレゼンする時には当然、交感神経優位になっていますが、おうちに帰ってお風呂に入り、パジャマでリラックスしているはずの時にも交感神経優位な状態だと、リラックスできずに疲れがとれない原因になるわけです。ストレスの多い現代に過ごす私たちはどうしても自律神経=交感神経:副交感神経のバランスが乱れがちになります。夜中まで煌々と灯る街中のライトですら、副交感神経優位になる妨げとなる可能性はあるのですから。

また最近、加齢によって副交感神経の活動レベルが低下することが報告されています。交感神経は加齢による影響を受けませんが、男性は
30歳以降、女性は40歳以降に副交感神経の活動レベルが徐々に低下するため、加齢とともにより意識的にリラックスする状態をつくる必要が出てきます。

一方、深呼吸することがリラックスにつながることはよく知られています。呼吸の状態と心の状態はとても深くリンクしており、怒ったりイライラしたりしているときは浅く短い呼吸になっていることでしょう。穏やかにリラックスした状態では深くゆったりとした呼吸であることが多いです。


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緊張するプレゼン前に、深く大きな呼吸をひとつしてみる。急いでいるときに信号待ちでイライラしてる自分に気がついたら、目線を上げて深呼吸してみる。息をゆっくり大きく吐いたあとには副交感神経が優位になることがわかっています。どこにいても多くの刺激に曝される現代、闘うモードになっている自分に、少しだけ穏やかさをプレゼントしてみることも必要かもしれませんね。

※こちらは
Blogであり、コラムとは異なる文章です。

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