夏休みの自由研究のあり方

先日たまたま目にしたテレビで、子どもが学校から宿題として出される自由研究についての特集をやっていました。私が小学生だったころも夏休みの宿題としての自由研究は大きな課題のひとつであり、2学期が始まってから1人25分などと時間を割り当てられて、自分がやった自由研究の発表をみんなの前でするという、小学生にしてはハードルの高い自由研究だったことをよく覚えています。そのころから私は人前で話すのが苦手ではなく、楽しかったという思い出になっています。

当時も同級生たちは研究テーマに困っていました。よくあったのが植物や動物の成長記録。今ほど簡単に写真に残せない時代ですから、ほとんどが手描きのイラストでの記録でした。お父さんの職場の1日体験記もちょこちょこありました。家族旅行の旅行記をまとめたものも。毎日の天気予報と実際の空の照らし合わせのような毎日継続するタイプの研究もありましたし、ある日どこかの博物館などに行って1日で完成させたような研究もありました。

テレビによると、最近では自由研究をサポートするお父さんお母さんの負担を減らすために、実験の器具が一式まとめて販売されていたり、体験型の自由研究イベントも 結構いいお値段で開催されているようです。
小学生だった私がどんなことを自由研究にしたか、よく覚えているのは、毎日新聞全部に目を通し、一番心に残った記事や紙面を選んで切り抜いて自分の感想とともにコラージュするというもの。『私も新聞記者』という題で一日も欠かさず書きました。当時から毎日相当量の文章を書いていたと思われます。夏休みの最後には社会面、スポーツ、事故、広告などどんな分野に一番惹きつけられたかの統計を取ったりしてみたものです。

数日で一気に仕上げるような自由研究よりも、毎日毎日コツコツ積み上げる方が合っていたのでしょう。まったく苦にはなりませんでした。
もし今、時間があって自由に研究をしていいよと言われたら、どんな研究をしてみたいですか? 
私だったらヨガに関する古い書物を集めてヨガの歴史を年表にし、書物の記述を当てはめていくような研究がしたいかな。あとはヨガをしている最中の◯◯の変化を、アーサナとの関連性や時間の経過で追っていくような研究。これは現在進行形ですから内緒にしておきたいと思います。

このデジタル、ITの時代において、私は相当アナログだなと再確認してしまいました。
世の中の小学生中学生のみなさん、自由な発想で研究できる機会があるということはとてもありがたいことです。実際私も、自由研究のため という理由で新聞社へ見学に行かせていただきましたから。めんどいこと であることは間違いありませんが、ご自身の興味がどこに向いているのかを知る良い機会と考え、ぜひ楽しんでお取り組みいただければと思います。

自由研究のサポートをする親御さんの思いはさまざまでしょう。受験のためを考えれば、直接的にはまったく関係のない自由研究です。そんなことに時間を割くくらいなら問題集を解いた方がまし、と思う気持ちもわかりますが、国語算数理科社会英語 にはおさまりきらないなにかを身につける良い体験になることは間違いありません。
やりたい!という内容を実現できるようサポートして差し上げていただきたいと思っています。かけがえのない夏休みの思い出にもなりますから。
当時実家の縁側で新聞を広げて記事を選び、切り抜こうとする私に、お父さんが 「切る前に読ませてくれよー」 なんて言ってました。懐かしいなぁ!

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