年末年始の過ごしかた
30日夜まで丸一日の外来が続きます。リズムある生活のほうが調子よい私にとっては、まったく苦にならないお仕事のサイクルです。なんて言いながらも 友人の会社は12月23日の祝日から年明けまで、2週間以上の冬休み!なんて話しを聞いてしまうと心も揺れるわけではありますが、私には私に合ったペースがあるから、と言い聞かせたりなんかもします。
逆に、この時期にしかゆっくり病院にかかれない って方がおられるのは事実で、そこになんとも言えないやりがいを感じるのは事実です。
実家で家族とともに年末年始を過ごしていたころは、12月31日 普段より早く閉店する近所のスーパーで母と一緒に正月三が日のための食料品をまとめ買いするのが楽しみでした。たいてい3日間はどこのお店もお休みでしたから、ちょっと浮かれた気分で過ごす大みそかのスーパーが楽しみのひとつでもあったわけです。でも今じゃコンビニは間違いなく24時間オープンしていますし、アウトレットモールや量販店は元旦からの営業、大手の老舗デパートですら正月2日から初売り。大みそか・新年をひとつの節目として過ごすことなく、ただ普通の一日が過ぎていく、そんな感覚の人が増えてきているのでしょう。
私がお世話になっている伊勢丹は正月2日までお休みという選択をしました。お正月休み、オープンしていればもちろん書き入れ時となる1月2日をお休みとするには勇気が必要だったことと思います。しかし、多くの店員さん、テナントの店員さんのことを、さらにはその家族のことを考えての選択だったのであろうと私は思っています。便利 という名のもとに麻痺してしまいそうな日本人の感覚を、もう一度戻してほしい、そんなメッセージのように感じています。
大みそかには家族大勢がお蕎麦屋さんに集合し、早い時間に解散したのちは自宅で紅白歌合戦を見る。新年のあいさつを済ませたら早めに就寝し超早起きして高尾山へ。毎年集まる数家族で登ったのち初日の出を拝み、初詣をしてからみんな揃っていつものラーメン屋さんで暖を取る。高尾駅で解散し、帰宅してから新年の初ヨガをする。普段の生活を大きく崩さないまでも毎年の年中行事を滞りなくおこなう中で、ゆく年に思いを馳せくる年をすがすがしい気持ちでお迎えする、そんな数日間を過ごすことはこの先の一年のとても良いスタートとなります。
視線を動かすだけでスマホを操作できる、そんな時代になってきてはいますが、年末年始くらいは自分が育ってきたルーツや過程に合った時間の流れ、スピード感をチョイスし過ごしていきたいと思っています。
こちらは2015年の初日の出。2016年も良い初日の出に出会えますように。