ホルモン療法 講習会

土曜の夜に、日本における婦人科ホルモン療法の第一人者である若槻 明彦先生の講習会を受けてきました。

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土曜の夜だというのに、会場はたくさんの熱心な聴講者でいっぱいでした。
クリニックにおける外来診療では、ホルモン療法の適応となる患者さんはとても多いです。
女性スポーツ医学においてもホルモン療法は重要な分野のひとつであり、女性アスリートの中には、世界ドーピング防止規程(The World Anti-doping Code)を順守したうえで月経と上手につき合っていらっしゃる選手もたくさんいます。
若年者の月経不順、極端なダイエット後の無月経、更年期周辺のトラブル など、以前から治療方針がほとんど変わっていない分野もありますが、ここ数年、『生理痛がひどい=月経困難症』にもホルモンによる治療が勧められるようになってきた など、新しい知見も多くあります。
エストロゲンとプロゲステロンの合剤の使用による静脈血栓症の副作用はすでに知られています。しかし、エストロゲンの量を少なくし、プロゲステロンの種類を選ぶことで、これまで頻用されてきた薬剤と比べ 静脈血栓症のリスクは変えずに、動脈血栓症=心筋梗塞・脳卒中 のリスクを下げることができるそうです。
外来で『ピル』や『ホルモン療法』という言葉を聞いただけで 選択肢から除外なさる患者さんもいらっしゃいます。
まず、私たち産婦人科医が 統計学上の数値だけに惑わされることなく、実際に起こりうるリスクと 治療によって得られるベネフィットを正しく把握し、自信を持って患者さんにお伝えすることにより、ホルモン療法が患者さんの選択肢のひとつとなるよう努力いたします。

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