春来草自生

ヨガが好きな人へ向けた『yogini』という雑誌があります。
そのweb版に、『笑ってヨガとも!』というコーナーがあります。
2008年から続いているヨギー&ヨギーニのリレーブログで、スタートがyogini編集長、2番目がケンハラクマ先生、という由緒正しいコーナーです。

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いわゆるバトン形式で、2週に1度くらいの頻度でアップされているようなブログです。『ヨガをもっと楽しむための方法』をテーマに、たくさんの方が文章や写真を寄せられています。
実は、こういうコーナーがあるということはこのたび初めて知ったのですが、以前一緒にyogaを学び、今はベリーダンサーでもある木村まりさんから私のところにバトンが届いてしまいました。
日本に無数のヨガティーチャー、ヨギー、ヨギーニがいる中で、私にまわってきてしまったご縁をよく考え、お受けさせていただきました。
掲載されるのは2名のヨギーニのあと となります。
そちらのために書かせていただいたブログをこちらで公開させていただきます。
■名前  高尾美穂
■URL http://mihotakao.jp/
■職業  産婦人科医・日本医師会認定健康スポーツ医
■誕生日 7月8日
■血液型 B型
■趣味 海で遊ぶ
■現住所 東京都渋谷区
■紹介文 表参道にあるクリニック「イーク表参道」で働く産婦人科医師。(株)ドーム(アンダーアーマー)アドバイザリードクターを兼務。慈恵医大大学院で卵巣がんの遺伝子変異について研究、博士課程を修了後 婦人科手術、外来、分娩、当直などに携わる。一方、幼いころよりスキー、乗馬、、ソフトボール、テニス、サーフィンなど様々なスポーツに親しみ、2003年にヨガに出会う。アシュタンガヨガにのめり込み、自身のヨガを深める傍ら、仕事に生かすべくマタニティヨガを学ぶ。現在は女性がよりよく歳を重ねていけるよう婦人科学・スポーツ医学・解剖学・抗加齢医学・代替医療などさまざまな角度からサポートしている。ヨガイベント・Gyne Yoga ではダイナミックに変化する女性のライフステージに合わせたヨガのasanaと「自分のカラダを知る」ための医学的な知識を提供している。
■タイトル 『春来草自生』 
まりさんとは、もう何年の付き合いになるかな。
日本にたくさんのヨガの先生がいる中で私にまわってきてしまったバトン!
私でいいのだろうか? なんて思う前に締め切りが来てしまうから書かなくちゃ!
私たち医者の世界では、「この勉強がしたい」「これを研究したい」「その手術がしたい」なんて言えるようになるには少なくとも15年の年月が必要で、とにかく目の前の出来事を滞りなく終わらせていく技術が必要です。
私の大学院の研究テーマに関しても希望なんて聞かれることもなく、大学院に入った時点で欠員が出ていた卵巣がんのチームへ配属となり、カルテ庫でホコリまみれのカルテをめくったり、1日に1600枚ものプレパラートとにらめっこしたりする日々をおくりました。性格的にも合っていたのか、その時代はその時代で楽しく時を過ごし、ようやく好きな女性スポーツ医学の勉強や研究ができるようになったのがここ数年。
ヨガに関しても、まさに恋をするようにアシュタンガヨガにはまり、練習を繰り返していたころ。気がつけばケン先生に師事し、TTCを終えていました。さらに、当直室にまでヨガマットを持ち込んで練習していた私にむかって助産師さんが放った一言「先生、もうちょっと役に立つヨガを勉強してきてよ」 これをきっかけにマタニティヨガを学び、趣味が仕事の役に少しだけ立つようになりました。
今ではヨガと医学的な知識をからめてお伝えすることで、女性のカラダが「ダイナミックに変わっていく」ことを受け入れてもらえるようになったり、女性プロアスリートのパフォーマンスアップに役立てたり、私の思いをいろいろな方にお届けできるようになってきたかな…と感じています。
今回のblogのお題 「ヨガをもっと楽しむための方法」つまり、「人生をもっと楽しむための方法」を私なりに考えてみました。そして心に浮かび上がってきた言葉は 『春来草自生』。
春の訪れを知ると 草は自ずから育っていくように、準備ができたころに物事は動きます。
医者としての下積みがきちんと終わったころに好きな分野の仕事がやってくるし、ほどほどの経験を積んだころにヨガをお伝えする機会に恵まれます。
先のことを思い煩う前に、目の前の今にフォーカスすること。
これこそが「もっともっと楽しむ方法」であり、「もっとも楽しいこと」だと思います。

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