AMH値にも負けず

イーク表参道では、抗ミューラー管ホルモン(以下 AMH)値の測定が可能です。
AMH値は、卵巣内にどのぐらいの卵子の数が残っているかを反映すると考えられています。
卵巣には私たちが生まれる前につくられた卵子が保存されており、生まれたあとに新しく卵巣で卵子が作られることはありません。
そのため、生きた卵子はどんどん消滅して数が減少し、年齢とともに卵子自体も年をとります。
AMH値は卵巣の予備能(卵巣内に残っている卵子数の目安)を知る指標とされており、
また他のホルモンと違い、生理周期の影響はあまり受けません。
現在までの報告によると、AMH値によって得られる結果は『妊娠できるかどうか』ではなく、
ご自身のライフステージにおいて 妊娠・出産を考慮される場合の妊娠適齢期を把握する
ひとつの目安になる可能性があると考えられています。 
AMH検査は卵巣予備能のあくまで目安であるため、検査結果は妊娠を保証するものではありません。また、AMH値だけで妊娠しにくいと判断するものでもありません。
最近の知見では、卵子の実際のpure度とAMH値に乖離が認められる場合があり、
AMH検査を推奨しない医療機関もありますが、ニーズがあるためイーク表参道では検査をさせていただいております。
当院では、私の名古屋大学医局時代の先輩であり、名古屋で不妊治療を牽引されておられる
浅田レディースクリニック 浅田義正先生より情報のご提供をいただいております。
AMH値の日本人における年齢別平均値はある程度示されており、年齢とともに平均値も低くなります。
年齢が高くAMH値が低ければ、卵巣の予備能が高くはない と考え、
早めに不妊専門医へご相談いただくようお勧めするわけですが、
逆にAMH値がとびぬけて高い場合も、多のう胞性卵巣症候群(PCOS)など
疾患を疑わなければならない場合があります。
新婚数ヶ月のNs(31歳)が、自身のAMH値を知りたいとのことで
2か月前に検査をしました。
結果は衝撃の30.7ng/ml (31歳の平均値 5~6ng/dl)
もともと月経が2か月に1度くらい、多のう胞性卵巣症候群と診断されていた彼女は早めの挙児を希望していたのですがこの数値を見て、やはりそうか…とやや落胆していました。
彼女と相談をし、BBT(基礎体温)を始めたうえで、1クール目は自然排卵を待ちましたが排卵せず。
2クール目には、月経5日目より経口排卵誘発剤であるクロミッド50mg/day にてBBTと卵胞サイズをチェックしたうえで 妊娠tryしていただきました。
それから5週間。
「先生、生理こないんです…」 ちょっと顔を赤らめた彼女。
さらに1週間 Nsチームみんなでわくわくしながら待ち、今日超音波検査をしてみました。

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子宮内に胎嚢あり、胎芽を認め、心拍あり。立派に妊娠成立していました!
おめでとう! よかったね。
まだ不安定な時期ですので、然るべき時期に上長へお知らせし、
みんなで彼女をサポートできる体制を整えていきたいと思っています。

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