インストラクターの業界・トレーナーの業界に思う

先日発刊されました 月刊ネクストでのお仕事には、そこに至るストーリーがありました。
実は、月刊ネクストでお仕事をさせていただくようになったきっかけは、私が月刊ネクスト上に記載されている間違いを指摘したことだったのです。

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普段私が行くいくつかのジムやスポーツクラブの店舗には、常設されていない月刊ネクスト。フィットネスクラブの在籍歴はかれこれ20年以上になる私、もちろんこの月刊誌の存在は知っていましたが、毎号目にするというわけではありませんでした。
たまたま普段行かない店舗に行き、たまたま手にして、たまたま見つけてしまった間違い数か所。トレーニングの分野やコンディショニングについては私が口を差し挟む余地がないのはもちろんのことですが、私が専門とする分野についての間違いでした。しかも書き手は、JISSで私の講義を聞いてくださったことがある方。

正直、この見つけた間違いをどうしたものか、と考えました。放っておこう、どうでもいいや、そう考えるのは普通のことだと思います。そもそも医療関係者が目にするためのものではないし。しかし、月刊ネクストという月刊誌を 多くのインストラクターや多くのトレーナーのみなさんが目にしていることも知っていました。そしてその業界では、書かれていることが信じられるに値する という評価を受けている月刊誌である ということも。

多くの運動指導者が目にする情報源である、しかも掲載されている内容は信じられるものだ と考えられているであろう。だからこそ間違いは正すべきだと考え、私から編集部に連絡をさせていただきました。そこから紆余曲折を経て、今号の月刊ネクストでのご縁につながったわけです。

『トレーナーやインストラクターは、医科学的にも、ビジネス的にもより確かな情報を持つことが必要になっている昨今、媒体としても慎重に情報を集め、提供していかねばと今回諸々ご指摘いただく中で痛感する次第です』

今回のネクストを発刊するにあたってやりとりをさせていただいた、編集部の方の言葉です。

私は今号のネクストが記している「日本のトップトレーナー」を、どう選んでいるかわかりません。また、世の中で名前が売れているトレーナーが本当に実力を持っているのかもわかりません。それは、私がトレーナーではないから。

そんな私でも、ただひとつだけ言えることは、情報を発信する側に立つ可能性があるトレーナーはどんな方であっても、より確かな情報を発信する責任があるということ。その責任は、読み手となる多くのインストラクターやトレーナーに対する責任 というだけでなく、自身の業界全体に対する責任でもある、ということ。

傍から見られて、”この業界 弱いな” と思われないような確固たる地盤を作っていくこと。そのことこそ、業界全体の底上げ、社会的に見た立ち位置の確保につながっていくはずだから。これはヨガの業界にも当てはまると思っています。

より確かな情報 とは、言い換えるならば「再現性の高いこと」なのかな、と思っています。たまたまこの人にはうまくいった ではなく、多くの人にうまくいく可能性が高い ということ。私自身が発信することがらについても、再度見直してみようと思っています。

インストラクターの業界は、トレーナーの業界は、もっともっと成長、成熟できると思っています。余計なお世話かもしれませんが、私も親愛の思いと共に 近くから遠くから眺めていきます。

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