マギーズ東京 内覧会
がんと向き合うすべての人のための「マギーズ東京」が豊洲にオープンしました。イギリス・エジンバラからスタートしたマギーズセンターは、このマギーズ東京が日本初となります。お誘いをいただき内覧会におじゃましました。
マギーズセンターは「居心地の良い建物に、気兼ねなく話せる看護師や心理士がいて、がんに影響を受ける人が生きる力を取り戻せる場所」がほしい、という当時 がんと闘病中だったマギーさんの願いからスタートしたプロジェクト。がんの治療中であっても、患者ではなくひとりの人間としてほっと自分を取り戻せるような場とサポートが必要、そんなコンセプトにとても共感します。
私自身、10歳のころに母が乳がんの手術を受けたことは、その後の人生を今に繋ぐ、最大のきっかけとなっていますし、産婦人科医になってからはがんと出会い、がんに向き合ってきた多くの女性のそばで過ごしてきました。今でも、当時私が執刀したがんの患者さんと表参道で継続的にお会いできることは、私にとってとても喜ばしいことです。そんな彼女たちに、その頃マギーズセンターがあったなら。そう考えたりもします。
出来たてほやほやのマギーズ東京を内覧をさせていただいて、感じたことがあります。それは、木でできているぬくもりあふれる空間、いつでも受け入れられる環境、そういった場所があるということががんと向き合う人たちに必要だということは改めて理解できました。でもそれだけでなく本当に必要なのは、建物としてのつくりそのものではなく、こういった場をつくっていこうという世の中の人の気持ち だったのだろう、と。
これからの日本において間違いなく必要であり、かつ多くの可能性を秘めた施設・組織だと思います。私も、なにかしらの形で応援できたらと願っています。