臨床スポーツ医学会@幕張メッセ
学会シーズンであるこの秋、臨床スポーツ医学会学術総会に参加しました。今年の臨スポはなんとシンポジストとしての参加であり、学会からの招待演者という立場でしたので、はじめての体験ばかりでした。
2013年からJISSで取り組んできた 「妊娠期等のアスリートにおける課題」のためのプロジェクトについて、中間報告を兼ねて発表いたしました。毎年毎年、年度末ごとにプロジェクト継続が審議される スポーツ庁委託事業であるため、ある程度の達成がないとここまでは続けてこられなかったプロジェクトです。
学会から報告を求められるレベルまで、まとめられたことが嬉しいです。
妊婦スポーツという言葉は、実はすでに20年以上前からあり、これまで名古屋でも慈恵でもさまざまな研究が続いているのを見てきました。そんな創世期を牽引された先生方がフロアにご参加くださいました。
私たちはそんな先生方が投稿された論文を頼りに、研究のネタを見つけたり文献として引用させていただいたりしたものです。そんな先生方からはそのころのお話しを聞かせていただくことができ、本当にありがたいなぁと思いました。そのころから今の私たちに研究テーマが脈々とつながり、いよいよ現場のアスリートたちに届けられるところまできたわけですから。
今回私からは、妊娠出産を経て競技の場に戻り、「成功した」9名のトップアスリートについて、実際にどんな妊娠経過をたどったのかを調査し、考察しています。来年度にむけて、臨床スポーツ医学会 婦人科医部会と協力しながら「アスリートの妊娠期・産後期におけるガイドライン」を作成していく予定です。
この分野は、産婦人科医の中で よりも、現場で活動されるトレーナーの方や大学院で学ぶみなさんにたいへん注目されている分野のように感じています。シンポジウムの最中よりもシンポジウム終了後にお声をかけていただいたり、ほかのセッションの合間に質問されたりと、大っぴらには質問しないけれど聞きたいことがあります、というような方がたくさんおられました。
今回発表いたしました演題「妊娠期・産後期のトレーニングにおけるリスクとベネフィット」を若干かみ砕いた内容にして、12月4日 イーク表参道で開催いたします『第6回 女性×スポーツ ケーススタディWS』にてお話しさせていただきます。ご興味あるみなさま、ぜひご参加くださいませ!