ストレスリリースの方法
産業医を担当させていただいている会社で、健康診断結果についてのお話しをさせていただくことになっております。その準備の段階で、会社勤めしている一般的な人のストレスの解消方法についての話題となりました。
♦ たくさんの方の話を聞いてみて、よくありがちなケース
ストレスの解消方法として『食べる』→ 食べ過ぎ飲み過ぎ→ たいてい夜遅い時間→ 選ぶ食べものも塩分多い、油もの、カロリー高い、炭水化物多い、〆に糖分さらには〆にラーメンとか→ 選ぶ飲みものも当然アルコール→ 気がついたら肥満、メタボ、高コレステロール血症、高血圧、糖尿病、脂肪肝、下手すると眼底に異常とか→ 健康診断で指摘されても、毎年のことだからまぁいいか→ 典型的非健康体の放置
ここから先は心筋梗塞だの脳梗塞だの、病名を聞くだけでおそろしくなってしまうようなリスクの高い状態が待っているわけです。
もちろん家系、育った環境、地域性もありますので一概に本人だけの責任とも言い切れない部分はありますが、この肉体をコントロールしていく責任は操縦している人 その人にあるわけなので、自分自身で操縦しずらくなってしまう前に、なにかしらの曲がり角を曲がる勇気を持てるといいなぁと思います。飲みにいく回数を週に1回減らしてみる、つまみの唐揚げを枝豆にしてみる、タクシーに乗りたいところを歩いてみる、ゴロ寝して終わる休日に公営プールへ泳ぎに行ってみる、どれもこれも小さな選択です。でも、そんな小さな選択肢を責任もって選ぶことが10年後20年後の自分をつくるのです。
そこで、ストレスの解消方法。
最高なのは、ストレスに対して鈍感であること。ストレスを感じなければストレスリリースも必要ないわけですからね。ちょっと気になることがあっても、それをスルーしてしまえたら、それはストレスとして自分に向かってくることはありません。
yogaの考え方では、気になることに出会ったら、それをまず客観的に観察する。そう教えられてきました。たとえば普段はないような騒音が気になった。あ、音が大きいな。なんの音かな。リズムにのってるな。そして音を聞いている自分の状態を観察する。私、うるさいって思ってるかな。若干イラっとしたかな。
客観視することで、『気になっている物事自体』よりも、『気になっている自分』に目が向きます。『気になっている物事自体』を消したり変えたりすることは難しいけれど、『気になっている自分』であればコントロールできるでしょ。そんな考え方でしょうか。
学生時代からの運動を続けられている方はそれが一番。車を走らせる、友達とおしゃべりをする、長くお風呂に入る、いろいろなストレスリリースの方法があると思います。『食べる飲む』 だけではないストレスを手放す方法をなにか見つけてみると、より楽に生きていけるのかもしれませんね。