女性スポーツメディカルスタッフネットワーク
JISSの女性スタッフが中心となって、女性スポーツメディカルスタッフネットワークを通じた活動が始まっています。熊本での臨床スポーツ医学会へ参加したひとつの理由は、私自身このネットワークでの活動を本格的に開始することでもありました。新たな参加者への説明会のにちに、ロシアのカザンで行われたユニバーシアード大会での実例をもちいた講習会が開かれ、参加させていただきました。
女性スポーツメディカルスタッフネットワークは、女性スポーツドクターや女性アスレチックトレーナー(女性メディカルスタッフ)が求められている現場と女性メディカルスタッフをつなぐ、人材派遣のような役割りをもつネットワークです。それだけではなく、女性メディカルスタッフの育成支援や職場の環境整備・改善をめざしています。このネットワーク会員、準会員になるための資格はかなり厳しい、しっかりしたものとなっています。
私のように、ドームを通してアスリートに直接関われているようなメディカルスタッフは恵まれている方で、特にアスレチックトレーナーは日本体育協会公認アスレチックトレーナーの資格は持つものの現場に出る機会に恵まれないケースが多いそうです。
ロンドンオリンピックでの実績から、日本のオリンピック選手団の内訳は、女性アスリート156名(53%)、男性アスリート137名(47%)と女性の方が多いそうです。これは団体競技の出場数などにより左右されるようですが、ロンドンオリンピック帯同ドクターは77%が男性ドクターでした。アスレチックトレーナーも同じく77%が男性のトレーナーであったそうです。母数も圧倒的に男性が多いわけなので、これでも男女比は改善されてきたということですが、女性メディカルスタッフが求められている活躍の場はきっともっとあるのでしょうね。
私も在京の一人として、JISSの土肥先生や能瀬先生のお手伝いが少しでもできたらと思っています。