優しさのベースにあるもの
人として、どんな人が好きですか? と尋ねられたら、どんな風に答えますか?
私はあまり迷うことなく、『優しいヒト』と答えると思います。
私が目指している人物像は、限りなく優しいヒト であり、私が一生をかけてなっていきたいイメージそのものだからです。
まわりの人に優しくいられるためには、自分自身にある程度の余裕がないといけないのかもしれません。時間的になにかに追われていたり、経済的にキツキツだったりすると、気持ちの上でまわりに優しくなれないでしょうね。
怒ったりひどく悲しんだり落ち込んだり、できればそんな下向きの気持ちをなるべく感じないような毎日を過ごす努力をしていると、感情の波の幅が小さいものになり、かつ上向きの波だけで過ごしていけるようになります。自分自身の心や気持ちが満たされていることが、まわりに優しくいられる理由だと思うから。自分をネガティブにさせる出来事に対して鈍感でいるということも、大事なポイントだと思っています。
また、『優しさ』にもふたつあると思います。
ひとつめは、いろいろなことを許すこと。約束の時間から待たされても怒らない。場所を邪魔されてもまぁいいかと思う。予定通りいかなくても次へいく。
ふたつめは、まわりの人にさらなるなにかを感じてもらえるような優しさ。寒い日にパジャマを温めておく。のどの痛そうな人にのど飴を差し出してみる。困っている人に声をかける。
ひとつめは、イメージとしてマイナスからゼロへ。
ふたつめは、ゼロからプラスへ。
ただ、どちらに関しても、優しさのベースにあるものは同じだと思っています。それは自分がしてもらえたらうれしいだろうなってことを相手にすること。言葉で言ってしまえば『思いやり』ってことなんでしょうね。
私が優しさを伝えられる相手は、外来に来てくださる患者さんか、一緒に普段を過ごしてくれているまわりの人。これからも、『限りなく優しいヒト』を目指して毎日を過ごしていこうと思っています。